時効という制度をご存知ですか?
当事務所にて過去に以下のようなご相談がありました。
「亡くなった父は事業を営んでおりましたが、もう何年も前に亡くなりました。ところが、最近になって、父に金を貸していたという業者から債権を買い取ったという別の業者から「支払うように」と請求されています。時効という制度の話を聞いた事があり、その権利を主張できるのであれば、したいのですが・・・」というものです。
時効という制度は民法に規定されている制度で、簡単に言いますと、権利を行使する事なく(例えば金を貸した人)時効期間を経過すると、債権者は債務者に権利の行使ができなくなります。(消滅時効といいます)
一般の債権では10年、商事債権では5年という時効期間が定められています。
この時効を効果を主張する事を法律上「時効を援用する」といいますが、この援用の意思表示は単に口頭で伝えるだけでは後に「言った、言わない」という争いになってしまう可能性があります。
その場合に、内容証明郵便を利用すると「いつ・だれが、だれに、どんな内容を通知したか?」という事が証拠として残りますので、安心です。
時効には中断という制度がありますので、10年経過したら、必ず時効を援用できるというものではありません。
時効の完成している債権を二束三文で買い取って、請求してくる業者もいますので、そんな時は当事務所にご相談下さい。
時効の援用の可否について高度な法的判断が必要なケースであると判断した場合には、弁護士を紹介させていただきます。